名称

倉稲魂命(うかのみたまのみこと)
別名:稲荷神(いなりのかみ)、一般には稲荷と呼ばれる

神格・人物像

倉稲魂命は、 豊穣繁栄を司る 重要な神です。 神社や伝承によって、 男性・女性・両性具有など さまざまな姿で表現されます。 多くの場合、 稲荷神の中心的な御祭神、 あるいはその一側面として理解されています。

その名は、 「稲倉に宿る収穫の霊」 といった意味を持つと解釈されます。

神話上の役割

倉稲魂命は、 日本文化の根幹をなす 稲の生命力を体現する神です。 古くから次のような願い事で信仰されてきました。

  • 五穀豊穣・農作物の実り

  • 経済的繁栄

  • 家内安全・商売繁盛

神仏習合の影響を受けた信仰では、 稲荷神は 鍛冶師・職人・商人・武士など、 ものづくりや生業に携わる人々の 守護神としても崇敬されました。

代表的な伝承

古事記』(712年)では、 倉稲魂命は 食物神である大気都比売神から 生まれた稲の霊として描かれます。

また、 稲荷信仰の起源に関わる伝承として、 和銅4年(711年)に 京都の稲荷山において、 祈りに応えて稲の束が 山から湧き出たという説話が 広く知られています。

倉稲魂命(稲荷神)は、 しばしば白狐(びゃっこ/きつね)を 使い(つかい)として従え、 神の意志を伝える存在とされています。

象徴性

  • 稲と豊穣:日本の農耕文化を支える根源的な恵み

  • 白狐:稲倉の鍵や宝珠を持つ神の使い

  • 現世利益:商売・企業・仕事の成功を守る神

  • 多様な神格:性別にとらわれない柔軟な神の姿