名称

  • 猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)

神格・人物像

猿田彦大神は、 道・通路・辻といった「境目」に関わる神です。 国津神(くにつかみ)に分類されることが多く、 大地に根ざした強い存在感をもつ神として語られます。 現実の移動だけでなく、 人生の節目や転換点における 「通過」や「移行」を守り導く神とされています。

神話上の役割

猿田彦大神の中心的な役割は 道開き(みちびらき)です。 世界と世界の間、 段階と段階の間にある「通路」を開き、 物事が滞りなく進むよう導きます。 そのため、 進路の指針、移動の安全、 新しい始まりの成功を願って祈られます。

代表的な神話

最も有名な場面は、 天孫降臨(てんそんこうりん)です。 天から地上へ降る 瓊瓊杵尊に対し、 猿田彦大神が現れて その道を正しく導いたとされます。

伝承によっては、 天宇受売命が重要な役割を果たし、 道を開く力と、 物事を動かすエネルギーの 調和が強調されます。

信仰

猿田彦大神は 猿田彦神社をはじめとする神社で祀られ、 特に次のような願いで信仰されています。

  • 旅行・移動の安全

  • 交通安全・道中守護

  • 新しい計画や事業の成功

  • 停滞した状況の打開

実生活では、 転職、引っ越し、独立・開業など、 大きな変化の前に参拝されることが多く、 「進むべき道を示してくれる神」 として親しまれています。

象徴性

猿田彦大神が象徴するのは、 人生や世界における 分岐点・交差点です。 境界を越え、 次の段階へ進むための 道を安全に開く力を表します。

赤い顔や強調された顔立ち、 長い鼻などの姿は、 異形さというよりも 障害を退け、通路を守る力強さ圧倒的な存在感を示すものと解釈されます。