名称

奈津比売命(なつひめのみこと)
― 意味: 「奈津の姫君」「奈津の地を司る女神」

神格・人物像

奈津比売命は、 新潟県村上市に鎮座する 羽黒神社に祀られている 地域的な神です。 その名は、 神社に伝わる古い社伝や記録に 尊称として記されています。

全国的な知名度は高くありませんが、 村上地域においては 古くから重要な信仰対象とされ、 地域宗教の中核を担ってきました。

神話上の役割

奈津比売命は、 土地の守護神(地主神)として信仰され、 土地の安泰豊穣、 そして共同体の調和を司る存在とされています。

伝承によれば、 村上・瀬波一帯において 羽黒山を最初に神聖な山として定め、 この地に霊的な性格を与えた神であるとされています。

代表的な伝承

奈津比売命については、 『古事記』や 『日本書紀』に見られるような 体系化された神話は残されていません。

しかし、 村上地方に伝わる口承では、 五穀や水源を霊的に守護し、 祖先たちを導いて 豊かな共同体を築かせた神として語られています。

象徴性

  • 土地と郷土: 古代より続く聖地に宿る 土着的・祖霊的な存在。

  • 守護的な女性神: 大地を育み守る母性的な神格を示す。

  • 地域信仰の継承: 越後国(現在の新潟県)における 1300年以上の精神的連続性を象徴する。