名称

  • 三吉霊神(みよしのれいじん)

  • 表記ゆれ:三吉大神
    通称:三吉神(みよしのかみ)

神格・性格

三吉霊神(みよしのおおかみ)は、 秋田地方を中心に信仰されてきた地域性の強い神で、 特に太平山(たいへいざん)と深い結び付きがあります。 神社や史料によって、 三吉霊神または三吉大神と表記されます。

この神は、『古事記』や『日本書紀』に登場する 中央神話の主要神とは異なり、 土地の歴史・山岳信仰・人々の生活の中で形成されてきた 在地的な信仰に根差した存在です。

神話上の役割

三吉霊神は、主に勝負・挑戦を司る神として 捉えられています。 その御利益は、 勝利成功困難突破事業繁栄など、実践的で力強いものが中心です。

現代的な言い方をすれば、 「踏ん張りどころで力を貸してくれる神」、 精神的な支柱となる守護神といえるでしょう。

代表的な伝承

天照大神や須佐之男命のように 一つの定型化された神話があるわけではなく、 三吉霊神については、 太平山信仰を中心とした 複数の伝承や由緒が伝えられています。

特に太平山三吉神社(たいへいざんみよしじんじゃ)を核とする 神社群の広がりとともに、 災厄除け守護力の神としての性格が強調されてきました。

信仰

三吉霊神は、主に北日本、 とりわけ秋田県およびその周辺地域で信仰されています。 人々は次のような願いを込めて参拝します。

  • 勝利成功(勝負事・試験・競技)

  • 困難な課題の突破(仕事、人生の節目)

  • 事業繁栄・生業の発展

神社によっては、 大己貴大神(大国主神)少彦名大神とともに祀られ、 開拓・繁栄・守護を象徴する 神々の組み合わせを形成する例も見られます。

象徴性

三吉霊神が象徴するのは、 いわば「精神的な筋力」です。 圧倒的な力と安定感を持ちながら、 ここぞという場面で現れる実行力。 太平山という山岳的背景が、 その揺るがぬ力実践的な守護のイメージを いっそう強めています。