名称

  • 天照大神(あまてらすおおみかみ)

神格・人物像

天照大神は、神道における最高位の太陽神です。 日本神話の根幹をなす存在であり、 光、世界の秩序、そして皇統の正統性と深く結び付いています。 古典的な伝承では、 須佐之男命月読命とともに 三柱の兄弟神として語られます。

神話上の役割

天照大神は、 世界を成り立たせるそのものを体現する神です。 その役割は、均衡・明晰さ・連続性を保ち、 神々と世界の秩序を定める基準となることにあります。 神話において、彼女の光が失われると ただちに混乱が生じることからも、 天照大神が宇宙的安定の象徴であることがよく分かります。

代表的な神話

最も有名な物語は、 天岩戸(あまのいわと)の神話です。 須佐之男命との争いの後、 天照大神は岩戸に籠もり、 世界は闇に包まれてしまいます。 そこで神々は、 彼女を外へ導き出す方法を考えます。

天宇受売命が陽気な舞を舞い、 神々の間に笑いと賑わいが起こります。 その様子を不思議に思った天照大神は、 岩戸を少し開き、 鏡に映った自らの姿を目にします。 そのまま外へ出ることで、 再び光が世界に戻り、 秩序が回復します。 この神話は、危機と再生、 そして「秩序の回復」を象徴する物語です。

信仰

天照大神は全国の多くの神社で祀られていますが、 その信仰の中心は 伊勢神宮(いせじんぐう)です。 主な祈願内容は次のとおりです。

  • 個人・家庭・社会の安定と守護

  • 学業・仕事・長期的な計画など、 明晰さと継続力を要する事柄の成就

  • 穢れを祓い、新たに立ち直るための再生と浄化

象徴性

天照大神が象徴するのは(光)であり、 物事を照らす真理と、 乱れた世界を元に戻す秩序です。 その支配は力によるものではなく、 安定、継続、正統性による「光の統治」と言えます。 彼女の象徴性は、 優しい守護と明るさ、 そして光が戻ることで 世界が再び動き出すというイメージと 強く結び付いています。